塾長が教える物理のおすすめ勉強法,厳選おすすめ参考書も紹介!

塾長

こんにちは,第二の塾・塾長です!

今回は物理勉強法と参考書選びについて,解説します。

物理の勉強方法を解説

まず,結論から話すと,

一番重要なことは,典型問題を,完璧に理解することです。

物理の学習方法を根本から掘り下げて解説していきます。

物理が嫌がられる原因

物理は,数学や化学といった理系科目の中でも特に公式の暗記量が少ない分野です。
だからこそ,下記のような悩みがでてきます。

生徒

どの公式をどうやって使えばいいかわからないよ~

生徒

最初に問題を見て,その時点でもう何をしたらいいかわかんない!
取っ掛かりがつかめない…。

こういった悩みをよく聞きます…。
数学や化学は公式から読み取れる情報量が多いから,問題を見てどの公式を当てはめれば解けるのかが物理より断然わかりやすいんです。


対して,物理は問題文や図から読み取って公式を当てはめていくといったスタンスとなるため,問題文や図を見た段階でおおよそどの公式を使うか把握していなければ絶対に解けないシステムになっているのです。
これが物理の落とし穴であり,物理が嫌われる要因です。

例題紹介

この問題を見てください。

(河合出版)良問の風

この問題,れっきとした物理の入試問題です。難易度だけで言えば難関大学で出題されるような難しさですが,『図中の力が加わっているところに力の矢印を書いていく』という型さえわかっていれば,あとは公式に当てはめるだけで解けるんです。(力の矢印の正解も貼っておきます)

(河合出版)良問の風

上向き矢印のTの力が,下向き矢印3つとつりあっている(=で結べる)ので

T=mBg+mg+2g  (つり合いの式)

となります。同じようにモーメントのつり合いの式を出せば,Tの値が出てくるといった流れです。

このように,物理の問題は決められた定型から少しアレンジを加えたものしか存在しません。今回の問題の場合ですと,モーメントのつり合いと力のつり合いが複合しているというアレンジでした。ですがそれぞれの型さえ理解していればその型を使って例題のような入試問題でもすぐ解けます。

数学や化学もそうですが,物理は基本の型を自分の中でわかりやすく消化し,それを基礎としていろんなアレンジの加わった応用問題を解けるようにしていく,というプロセスを繰り返していくのです。だからこそ,基礎となる問題は考えるまでもなく,見ただけですべて解けるくらいの演習量が必要となってきます。

物理のおすすめ参考書の紹介

生徒

物理をどうやって攻略するのか,わかりました!

生徒

ただ,どの問題を基礎として覚えておくのか,どの参考書ならわかりやすく学べるのかわかりません…。

塾長

基礎を学ぶにあたってのおすすめ参考書をご紹介します!
目的別に分類してご紹介しますので,自分に合った目的の参考書を選んでください!

元予備校講師・家庭教師として教えてきた塾長が,忖度なしで物理おすすめ参考書を紹介します!

定期テスト対策向け

傍用問題集

(第一学習者)セミナー物理
(数研出版)リードα
(実教出版)エクセル物理

定期テスト対策向けで考えれば,教科書と傍用問題集の2刀流が一番コスパよく勉強できます。理由・弱点・欠点は下記の通りです。

・宿題(課題)として出される場合が多く,結局傍用問題集をやらなくてはならない。
・定期テストの問題としてそのまま出題されることが多いので,何周もしてわからない問題0の状態に仕上げれば必然的に100点を狙える。
・基礎問題集としてとても優秀。多くの人が思っているよりずっと優秀。小さいわりに網羅性が高い。
・欠点は本当に物理が苦手な人が見ると問題数が多くて拒否反応を示してしまう。
・弱点は解説の丁寧さに欠けること。ページ圧縮の目的で図やイラスト,詳細説明を省いているため致し方無い。

定期テスト対策は時間との勝負(直前1週間で勉強を始める人が多いのでそうなりがち)なので,いちいち別の参考書を勉強する時間も手間も必要ないかと考えています。

(文系)共通テスト対策向け

橋元の物理基礎をはじめからていねいに

(東進ブックス)橋元の物理基礎をはじめからていねいに

いわゆる『講義系参考書』です。基本的に文系生徒が物理を共通テストで利用するということは物理基礎を勉強することと同義なので,物理基礎のみを勉強するという前提で選出しました。この参考書のいいところは,物理基礎を一冊で理解できるという点です。物理をはじめから勉強し,共通テストの基礎づくりを行うのに最適です。
この参考書と,共通テストの過去問を何周もすれば対策としては十分でしょう

(理系)難関大学個別入試対策向け

物理のエッセンス

(河合出版)物理のエッセンス

高校物理のトップをひた走る,浜島清利講師の傑作です。この参考書は講義系の参考書に分類されるのですが,レベルが高いです。
学校の授業や傍用問題集なんかをやっていて,すでにある程度の理解がある生徒がもつ第一冊目の入試対策用の講義系参考書という位置付けですね。
この参考書と対になっている熱・電磁気・原子を購入し,2冊揃えて買うのが一般的です。

塾長

講義系なのにレベルが高いってどうゆうこっちゃって思いますよね…。
でも本当にそうなんですよ。

良問の風・名門の森

(河合出版)良問の風
(河合出版)名門の森
塾長

この問題集を見ると興奮してしまうくらい,完璧な参考書だと私は考えています。

物理のエッセンスの著者,浜島清利講師が監修している参考書です。物理のエッセンスが講義系参考書だとしたら,良問の風は共通テスト対策~東京理科大入試対策レベルくらいまで対応しています。
名門の森は物理のエッセンスと同じく2冊(力学・熱・波動Ⅰ編と波動Ⅱ・電磁気・原子編)に分かれており,早慶~東大・東工大レベルに対応しています。

正直,第一志望が早以下であれば良問の風を完璧にして,名門の森には手を出さなくてもいいのかなとは思います

この2冊が名著だと思う理由は下記の通りです。

・すべての問題が良問
・問題数がそこまで多くないのに,網羅性が高すぎる
・実際の難関大学入試問題のように,1つの問題で設問が5~6個あるため,入試でありがちな一つ目の設問で計算ミスする怖さを実体験できる

塾長

以上です。参考になれば幸いです。

私が塾長をしている【第二の塾】では,わからない問題をその場で塾長に聞けるオンライン自習室を開いています!
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